先にシリンダのサンプルとして掲げたDS社のシリンダの各サイズに渡る座屈強度、及び安全率を当方の作成したソフトで計算してみました。使用圧力は17MPa。安全率は概ね2~3程度だった。安全率4を採用することは守らなければいけないと思うのだが。ところで、先のシリンダのところで参考にするべきはシリンダ径に対応したシリンダの長さ、重量の見積もりであり、これは間違いはないと思う。ポイントは安全率4を確保するためには使用荷重に対するシリンダ径の数値が異なってくるのです。ちなみにDS社はポーランドのワルシャワに本社がある油圧機器メーカです。しかし、日本の国内のシリンダ座屈計算式がロッド径のみで両端支点距離を長さとしてオイラーの式を適用させるようになっているのはどういうことだろうか。チューブ径、チューブ長をパラメータにおかないとかえって危険な設計をしてしまう場合があるのではないか。過度の安全率の適用は強度的に弱い構造物を設計する結果になることを機械工学関係の書籍で読んだことがある。ちなみに今回座屈ソフトを作成するにあたって参考にした欧州の造船メーカは材料の強度計算で降伏点応力を採用している。日本の場合は疲労限度を求めて、さらに、各種の係数を加味して許容応力を定めている。S45Cの焼きならし材で90N/mm^2あたりにシリンダ計算に適応できる両振れ引張り圧縮の許容応力がある。実感としては{これでも甘い!}である。150N/mm^2あたりが良い見当と思うのだが。その基準になる疲労限度は250N/mm^2あたりにある。
追記) 自分で書いて気になって文献を探してみました。文献ではS45C材、焼きならし材で、回転曲げ疲労限度24kgf/mm^2で許容応力9.65kgf/mm^2とありました。上記文章を訂正しようかと思いましたが、自省の意味もあってそのまま記載します。
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