最近、気になった事として、{歯車のバックラッシがきついので、ケース(歯車ボックス)の軸間距離を広げたい}という話を聞いた。結論からいえば、歯車の理論的な噛み合いから考えれば、近似噛み合いにしてしまう事のようだ。ちょっと怖いというのが実感。高速回転の歯車の組み合わせでは、振動と騒音の原因になりかねない。疑似的な噛み合いのために歯面の磨滅も心配される。よって歯車の寿命にも影響が及びかねない。
なぜ、ホブカッタの食い込み量を増加した歯車加工で対処しないのだろう?
そもそも、軸間距離を広げるための歯車箱の穴位置の変更は、歯車の設計記録を溝に流すような行為です。さらにトラブルが生じた場合、対処の方法が見つからなくなってしまう可能性が高い。(歯車の基礎理論から逃脱した手法が原因)
噛合う歯車のバックラッシの確保は、ホブの送り量を増加させることで、対応することが正解です。歯車の曲げ強度を若干損なうけれど、まだ罪は軽い。ただ、気になるのは、業者がどこからその発想を持ち出したか不明な事です。警鐘を鳴らしておきたい。
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