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2009/01/01

新年早々の苦言です。

新年早々暗澹たるニュースが流れています。派遣切りといわれる制度上の欠陥が大きく表面に具現してしまった実情です。この派遣切りの実体は戦後最悪の労務行政の無責任さの結末といえます。民主党の小沢氏は派遣制度の抜本的見直しが必要とまで述べています。多分、選挙を意識した言葉でしょうが不思議に違和感が全くない。むしろ、その支持母体の労働団体が賃上げ要請を掲げている奇異さの方が強い。おそらく、次は、正社員の削減に進むしかない現状をどのように考えているのだろう。派遣社員削減よりは正社員の削減こそが企業の再建のキーワードになっている現実を連合は過小評価している。現在、民意は正社員という権益に疑問を抱く方向に向いている。派遣労働者の確保と正社員の削減こそが業績建て直しのひとつのポイントかもしれない。ある意味、大企業の正社員とは無関係な当方のような立場のものにとっても怖い現実です。派遣社員の制度は戦後の労働権益を投げ捨ててしまっていることに目が向かないのだろうか。派遣と正社員の置かれている現実のアンマッチさは戦前の小説{蟹工船}の読者層の拡大にもよく示されています。派遣の実体が現在のおかれている状況ならば、すでに正社員の労働基本権をも喪失させているのが実体と考えるべきだろう。法文などは民主主義の差別観念の容認にすぎない現実にさらされている。正社員の特権などが派遣社員と比較で示されるとき法の下の平等の憲法理念はすでに空文化しているといってよい。どうすれば改善されるのだろう、この実体を。私は、中小企業に手厚い工業立国の理念の確立が重要と見ています。製造業への人口比率のシフト化が今求められているような気がしてならない。経団連は介護などのサービス業の充実が必要といっていますが、見当違いも甚だしい。人口が減少方向に加速度を増しているとき、そんな悠長なことはいえない。もっと新技術の成果を公開し、中小企業製造業の育成にむけて、3次産業に流れる人材を、ものつくりの方向に繋ぎとめておく方向こそが緊急の対策と思います。また産学連携も重要、この視点からは専門職を含めた派遣制度の現状は有害無益でしかない。派遣制度はむしろ専門職で正社員よりも給与実態が最低正社員との比較で同等以上という仕組みにするべきだろう。連合労組の給与UP要求などはさらに論外でしょう。ここのブログは技術情報の紹介を大きな柱としています。今年もより充実したブログに育ててゆきたいと思います。生意気を新年早々書きましたが派遣労働の実態に心を痛めているゆえであることをご理解ください。
追記 製造業の派遣対応は技術力の低下、産業の空洞化の大きな要因。ワークシェアリングは一つの対応のあり方。(2009.01.06)

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